MS-Excel の Tips

目次

  • 連続データの作成
  • 関数の使用
  • グラフの作成
  • テキストデータの読み込み

 

連続データの作成

 

 表計算ソフト Excel では、連続したデータを入力する機能がある。例えば、0 から 10 まで 0.5 刻みでセルに数値を入力したり、年間の日付をセルに入力したりすることが出来る。

図1、エクセルのシート
図1、エクセルのシート

 図1に示されるようなセルを基点として、0.2 刻みで 10 までの連続データをA列に作成する場合は、A1 のセルを選択した状態で、図2に示されるようにメニューバー上から「編集フィル連続データの作成」を選択すると、「連続データ」ダイアログボックス(図3)が開く。

図2、メニューバー上の「連続データの作成」メニュー
図2、メニューバー上の「連続データの作成」メニュー
図3、「連続データ」ダイアログボックス
図3、「連続データ」ダイアログボックス

 「連続データ」ダイアログボックス内の各チェックボックスを以下のように変更する。

 

範囲
種類 加算
増分値 0.2
停止値 10

表1、「連続データ」ダイアログボックスの入力値

 

 入力後、「OK」ボタンを押すことによって、以下の様にデータシートに連続データが作成されます。

図4、作成した連続データ
図4、作成した連続データ

 

関数の使用

 

 エクセルではセルで数式を用いることによって、様々な処理を行うことが出来ます。以下にエクセルの数式に関するヘルプ画面を示します。

図5、エクセルのヘルプ画面:数式による値の評価
図5、エクセルのヘルプ画面:数式による値の評価

 数式内では、様々な関数を使用することが出来ます。エクセルでは、非常に多くの関数が用意されています。エクセルのヘルプには、以下のような関数のヘルプが用意されています。

  • データベース関数
  • 日付/時刻関数
  • エンジニアリング関数
  • 財務関数
  • 情報関数
  • 論理関数
  • 検索/行列関数
  • 数学/三角関数
  • 統計関数
  • 文字列操作関数

 

 以下によく使う数学関数一覧を示します。

 

ABS 数値の絶対値を返します。
COS 指定した角度のコサインを返します。
SIN 指定した角度のサインを返します。
TAN 指定した角度のタンジェントを返します。
SQRT 正の平方根を返します。
EXP e を底とする数値のべき乗を返します。
LN 数値の自然対数を返します。
LOG 指定した数を底とする数値の対数を返します。
LOG10 10 を底とする数値の対数 (常用対数) を返します。
FACT 数値の階乗を返します。
POWER 数値のべき乗を返します。
DEGREES ラジアンを度に変換します。
RADIANS 度をラジアンに変換します。
INT 指定した数値を超えない最大の整数を返します。
TRUNC 数値の小数部を切り捨てて、整数または指定した桁数に変換します。
PI 円周率πを返します。
RAND 0 以上 1 未満の乱数を返します。
ROUND 数値を四捨五入して指定した桁数にします。
SUM 引数を合計します。
SUMF 指定した検索条件に一致するセルの値を合計します。
COUNTF 指定した範囲に含まれるセルのうち、検索条件に一致するセルの個数を返します。

 

 例えば、B1のセルにA1のセルの絶対値を示す場合の数式の入力例を示す。

図6、セルに絶対値計算の数式入力
図6、セルに絶対値計算の数式入力
図7、セルに絶対値計算の数式入力
図7、セルに絶対値計算の数式入力

 

グラフの作成

 

 エクセルでは、表にあるデータををさまざまな形式のグラフとして表示することが出来ます。X-Yのデータを折れ線グラフに表示する手順を以下に示す。

 

1.グラフ化にするデータを選択する。マウスの左ボタンを押しながらセルを選択すると、以下の図のように選択領域が示されます。

図8、グラフ化するデータの選択
図8、グラフ化するデータの選択

 

 

2.メニューバー上にあるグラフボタンをクリックします。以下に示すグラフウィザードが示されます。

図9、グラフウィザードの起動画面
図9、グラフウィザードの起動画面

 

3.今回は折れ線グラフを作成するので散布図を選択し、「データポイントを折れ線でつないだマーカーなしの散布図」を選択します。エクセルの折れ線グラフは技術系で使用する折れ線グラフとは異なっていますので、折れ線グラフを選択しないでください。

図10、散布図を選択し場合のグラフウィザード
図10、散布図を選択し場合のグラフウィザード

 

4.「次へ」ボタンをクリックすると、グラフ表示した場合の画面が表示されます。うまく表示されていない場合は、「系列」タブをクリックして、選択範囲等をチェックしましょう。

図11、グラフ表示の確認画面
図11、グラフ表示の確認画面

 

5.「次へ」ボタンをクリックすると、「グラフ タイトル」、「X数値軸」、「Y数値軸」の入力画面が表示されます。その他に、軸、目盛線、凡例、データラベル等の入力画面に切り替えることが出来ます。これらの項目については、グラフ画面からでも変更することが出来ます。

図12、タイトルとラベルの入力画面
図12、タイトルとラベルの入力画面

 

6.「次へ」ボタンをクリックすると、「グラフの作成場所」画面になります。

図13、グラフの作成場所画面
図13、グラフの作成場所画面

 

7.「完了」ボタンをクリックすると、以下のようにグラフが表示されます。

図14、グラフオブジェクトの表示
図14、グラフオブジェクトの表示

 

8.ここでグラフの背景がデフォルトではグレーになっている。印刷画面等では見にくいので、以下のような操作を行い見やすいグラフに変えましょう。詳しい手順については省きますので、ヘルプや別のテキスト等を参照してください。

  • 背景画面を白色に変更
  • 凡例の削除
  • X軸、Y軸のレンジの変更
図15、修正したグラフの表示
図15、修正したグラフの表示

 

テキストデータの読み込み

 

 実験等で作成したデータなどがテキストデータとして与えられる場合が比較的頻繁にあります。このデータの表計算処理やグラフ表示をする場合に、エ クセルにテキストデータを読み込みます。この場合、エクセルにドラッグ&ドラッグでデータを持ってくると、一つのセルに複数のデータが入るなどしてうまく データを読み込むことが出来ません。テキストデータを読み込む場合は、以下のいずれかの方法を用いる必要があります。

  1. テキストファイルウィザードを使用
  2. 読み込んだデータを分割する
  3. エクセルで正しく読み込むことの出来るデータ形式でテキストデータを用意する。